• Neck ： 1 piece Mahogany
• Fingerboard ：Brazilian Rosewood (7-1/4'')
• Scale ： 25.4"
• Fret ： Jim Dunlop 6230
• Tuner ： Gotoh 6連 Kluson Type Side Hall Pegu Nickel
• Nut ： Bone
• Body Top ： Center 2 piece Northern Hard Ash
• Body Back ： Center 2 piece Mahogany
• Pick Up (Neck) ： Lindy Fralin P-90
• Pick Up (Bridge) ：Jason Lollar Special T
• Contorol ： 1 Volume 1 Tone 3way Selector
• Bridge ： Callaham Vintage T Model
• Finish ： Black (All Lacquer)
• Strings ： Ernie Ball Regular Slinky (10-46)

　このギターは「店頭在庫用」に製作したモデルで、先日、東京事変・晝海幹音さんのオーダーにより製作させて頂いた「奴雄六弦」の仕様を基準にしながらも、ネックやボディ材の厚みを変え、それに伴いPUの仕様も変更する等、いくつかの新たなアイデアを盛り込んでみました。
　コンセプトは「フェンダーとギブソン・サウンドの融合」、つまりテレキャスター・サウンドの良い部分は残しつつ、ギブソン的な(ES-335の様な)Toneも出せるテレキャスター・タイプというわけです。
　ボディ・トップには、若干ウォームな音にする為、今回基本とした「奴雄六弦」の仕様より●mm薄く削った「ノーザン・ハード・アッシュ」を、バック材にはTEタイプとのマッチングも良く当店オリジナル・ギターでは既にスタンダードな材となっている”ウォームで音響効果に優れている”「マホガニー」を貼合わせました。ネック材には若干太目な握りの「マホガニー」を使用し、指板には「フラット貼りのハカランダ(クレイ・ドット)」をチョイスしました。フロントPUは、ソリッドで厚めのマホガニー・ボディに載せる為、あまりブーミーになり過ぎない様にと「リンディー・フレイリン」に特注を掛け、通常モデルより-15%ゲインを押さえたP-90を製作してもらい搭載。リアには、海外ではリンディー・フレイリンと並び高品質なサウンドで人気の高い「ジェイソン・ルーラー」のスペシャル(P-90並みの出力を持つ)を搭載。ハード・ウェアには、音質や材質、そしてビスの1本に至るまで遊びが無く完成度の高い「カラハム」のパーツを採用。アッセンブリにはクライオ処理が施されたパーツ類を搭載。フィニッシュは、ヴィンテージ・ギターでも使われ、音響効果に優れているニトロセルロース・ラッカー(色は、ブラックのマッチング・ヘッド)を使用。
　完成品は狙い通り、従来のテレキャスター・サウンドからPUのポジショニングによってはギブソンのサウンドキャラクターまでカバー出来てしまう逸品に作り上げる事が出来ました。
　このギターは、なんと完成してから約2時間後(！)に別件(御自身のSTのフレット交換依頼)で御来店されたギタリストの石成正人さんの目に止まり、試奏後大変気に入られ「即御購入」となりました。
　その後、すぐに開始された平井堅さんコンサート・ツアー・リハーサル(Ken Hirai 10th Anniversary Tour)より、早速、石成さんのメイン・ギターとし活躍しております。

　ショップ内の壁に掛かっている時から僕のことを呼んでました…(^_^;)。
　「TEタイプには、マホガニー材が合うんですよ〜」というサイケデリズム・スタッフさんの言葉通り、中低域の鳴りが豊かでなおかつテレキャス特有の「ジャキ〜ン！」とした感じもあり、ピックアップがどのポジションでもオイシイ！！と思いました。
　少し重めの、木の密度が詰まった感じもお気に入りです。
　僕が既に所有しているGibson ES-330や、Fender Telecaster Deluxeのオイシイところを凝縮した感じ。こんなギターが欲しかった！！
　ルックスもメチャお気に入り。
　と、なんだかんだ言いましたが…。
　結局のところ、ギターのリペアをお願いしに訪れた店頭で出来たてホヤホヤのこのギターに出逢った感じ、運命を感じまして…。